『烏に単は似合わない』
《あらすじ》
人間の代わりに「八咫烏」の一族が支配する世界「山内」で、世継ぎである若宮の后選びが始まった。朝廷で激しく権力を争う大貴族四家から使わされた四人の后候補。春夏秋冬を司どるかのようにそれぞれ魅力的な姫君たちが、思惑を秘め后の座を競う中、様々な事件が起こり・・・。
<感想>
読み始めと読了後で大きく印象が異なる一冊。
最後の怒涛の展開で唖然とした。
すぐにでも続編を読みたくなる。
『クレィドゥ・ザ・スカイ』
《あらすじ》
スカイ・クロラシリーズの一作。
病院を抜け出したパイロットの「僕」の視点で物語は進んでいく。
ラフな場外着陸により怪我をして入院していたが、脱出してフーコの元へ。しばらく行動を共にした後、サガラという生物学者を訪ね、サガラは味方のもとへ「僕」を導く。
「僕」は記憶の一部を喪失しているが、特定の人物は記憶している。頻繁にクサナギの幻覚を見る。幻覚のクサナギに殺されるのを幸せと感じた。物語の進行と共に、記憶が薄れてゆく。
《感想》
非常に淡々と進むのに臨場感あふれる物語。
「僕」の記憶が薄れるにつれ、変化していく感情に引き込まれる。
ただし、あまり本を読まない人にはおすすめしづらいかもしれない。
森博嗣の独特の世界観と物語に引き込まれるのは少し怖くもあり、どこか楽しい。